松山城二之丸史跡庭園で開催される「二之丸光の庭園」は、紅葉と光が織りなす幻想的な夜の景色を楽しめる秋の人気イベントです。週末限定で行われるライトアップや、抹茶席・花の展示販売など、昼間とはまったく違う特別な体験が満載。歴史ある庭園が光に包まれて輝く、この季節ならではの魅力をご紹介します。
二之丸光の庭園の開催日程

概要
開催日:2025年11月14日(金)、15日(土)、16日(日)、22日(土)、23日(日)、24日(月、休)、29日(土)、30日(日)、12月6日(土)、7日(日) (計10日間)
開催時間:17:00~21:00
場所:愛媛県松山市丸之内5番地
入園料:大人200円、小人100円
駐車場:31台
お問い合わせ先:二之丸・堀之内管理事務所
電話番号:089-921-2000
開催期間と実施日(週末限定・全10日間)
「二之丸光の庭園」は令和7年11月14日(金)から12月7日(日)の間で、週末のみ計10日間開催されます。対象日は11月14日〜16日、22日〜24日、29日〜30日、12月6日〜7日のみで、平日は実施されません。秋が深まる時期に合わせた日程で、紅葉が見頃となるタイミングに設定されています。限られた期間のため、訪れる予定は早めに立てておくと安心です。
開催時間と入園受付時間
開催時間は毎日17:00~21:00で、夜間限定のライトアップを楽しめます。入園の最終受付は20:30までとなっており、それ以降の入園はできません。日没後から庭園が幻想的に照らされ、昼間とは異なる雰囲気を味わえるのが魅力です。時間に余裕を持って入園することで、紅葉のライトアップや水辺の反射、展示物などを落ち着いて鑑賞できます。
入園料と無料対象者について
入園料は大人200円、小人100円と手頃な価格で楽しめます。また無料対象が明確に定められており、松山市在住の65歳以上、無料手帳の所持者とその介護人1名、そして保護者同伴の5歳以下の子ども2名までは入園料が不要です。家族連れや高齢の方でも気軽に訪れやすく、地域住民にも優しい料金設定となっています。
会場アクセスと駐車場情報(営業時間延長・満車時の案内)
会場は松山市丸之内5にある松山城二之丸史跡庭園です。専用駐車場は31台と限りがあり、混雑が予想されます。満車の場合は松山市役所前地下駐車場など周辺の有料駐車場を利用する必要があります。開催日に合わせて専用駐車場の営業時間が9:00~21:15(最終入庫20:30)まで延長されるため、車での来園もしやすくなっています。
イベントの主な見どころ

紅葉ライトアップと幻想的な夜の庭園
「二之丸光の庭園」では、紅葉の色づきとライトアップが融合し、昼間とは異なる幻想的な景色が広がります。ヤマモミジやケヤキなど多彩な樹木が柔らかな光に照らされ、庭園全体が静かで温かな雰囲気に包まれます。特に夜の紅葉は陰影が際立ち、葉の形や色の変化がより鮮明に浮かび上がるのが特徴です。また、庭園内に点在する滝や露岩、芝生のエリアも光の演出によって風情が増し、訪れる人に非日常的な時間を提供します。散策路に沿って進むごとに光の表情が変化し、どこを見ても美しい景観が楽しめる秋の人気イベントです。
聚楽亭〜鯉池〜観恒亭エリアの紅葉スポット
聚楽亭から鯉池、観恒亭へと続くエリアは、紅葉の美しさを存分に感じられる重要な見どころです。周辺にはヤマモミジやドウダンツツジなどが集まり、紅葉の濃淡が自然なグラデーションを生み出します。鯉池近くでは、真紅のモミジと水辺が調和し、光の反射が景観をさらに引き立てます。観恒亭付近には歴史を感じさせる大きなヤマモミジが立ち、ライトアップにより重厚な存在感を放ちます。この一帯は歩きながら視点が変わることで、紅葉の表情が次々と移り変わり、撮影スポットとしても高い人気を誇るエリアです。
水辺のリフレクションやハート形の石が映る池の魅力
庭園内には流水園や鯉池など水辺が多く、光と水面が織りなすリフレクションが見どころのひとつです。特に鯉池北側の池では、石が水面に映り込むことでハート形のシルエットが現れ、訪れる人々にささやかな驚きを与えます。日没前の明るさが残る時間帯は水面の反射がより鮮明になり、美しい写り込みを楽しむのに最適です。光に照らされた紅葉や岩、庭園の構造物が、水辺の鏡のような表面に映り込み、幻想的な景色を作り出します。夜の静けさの中、揺らぎの少ない水面が光を受け止め、幻想的な撮影シーンを生み出す魅力があります。
恋人の聖地としての展示(前撮り写真・金貨出土の大井戸など)
松山城二之丸史跡庭園は「恋人の聖地」に選定されており、イベント期間中はその魅力を感じられる展示が行われます。園内で撮影された結婚式の前撮り写真が紹介され、実際のカップルが築いた物語を映像として楽しめます。また、恋人の聖地選定の理由のひとつとなった金貨が出土した大井戸も見どころで、歴史的背景とロマンが交差する場所として注目されています。希望者は「誓いのメッセージカード」に思いを記し、園内に掲示することも可能です。温かなライトアップと歴史的ストーリーが重なり、特別な時間を共有したい人に最適なスポットです。
開催日限定の特別企画

抹茶席(開催日・時間・料金・定員)
抹茶席は、庭園のライトアップに合わせて観恒亭で実施される特別企画です。開催日は11月15日、23日、24日、29日、30日、12月6日、7日の計7日間で、いずれも17時30分〜20時まで楽しめます。温かい抹茶と季節の菓子を提供し、一席500円で各日先着50名限定です。夜のしじまに包まれた観恒亭で味わう抹茶は格別で、庭園の紅葉や光の演出とともに静かな時間を堪能できます。ライトアップされた景観を眺めながらゆったり過ごせる点が魅力で、訪れた人々に特別なひとときを届ける人気の企画です。
庭園内の鉢植え花の展示・販売会
庭園内では、紅葉ライトアップと並行して鉢植え花の展示・販売会が行われます。園内の各所に季節の花々が並び、来園者は散策しながら好みの鉢植えを眺めたり購入したりできます。展示された花は庭園の雰囲気と調和し、夜のライトアップとともに彩りを添えています。また、二之丸史跡庭園専用駐車場は台数が限られるため、満車時は周辺の有料駐車場の利用が案内されています。ライトアップを楽しむだけでなく、花を持ち帰って余韻を楽しめる点も魅力で、訪れた人に季節感を与える企画として親しまれています。
松山城二之丸史跡庭園の特徴
庭園の構成(柑橘・草花園/流水園/林泉庭)
松山城二之丸史跡庭園は、江戸期の御殿跡を基に整備された庭園で、表御殿跡と奥御殿跡を中心に三つのエリアで構成されています。北側の「柑橘・草花園」は、各地のカンキツ類や草花を用いて当時の部屋の間取りを再現したエリアで、歴史的空間を植物で表現している点が特徴です。西南部の「流水園」は、水・砂利・芝生によって奥御殿の部屋配置を可視化し、静かな水の流れが庭園に落ち着きをもたらします。東側の「林泉庭」は、露岩を背景に池や滝を配置し、「わび」「さび」を意識した趣深い景観が魅力です。それぞれのエリアが異なる表情を持ちながら、歴史的背景と庭園美を調和させています。
大井戸遺構の展示
庭園内で特に注目されるのが、発掘により明らかになった大井戸遺構です。当時の規模や構造がそのまま残されており、井戸を覆わず露出展示することで、江戸期の生活や御殿機能の一端を直接感じられる貴重な資料となっています。この井戸からは金貨が出土しており、日露戦争時のロシア人捕虜と日本人看護師のロマンスにまつわる話題とも結びついています。庭園の歴史的価値を象徴する存在として、多くの来訪者が足を止めるスポットです。
各施設(観恒亭・聚楽亭・勝山亭)の紹介
庭園内には、有料施設として利用できる三つの建物が配置されています。「観恒亭」は数寄屋造りの亭で、広間と小間を備え、大寄茶会にも対応できる造りが特徴です。「聚楽亭」は松山城を望む景観の良さから茶会・句会などに適しており、使い勝手を考慮した広縁と水屋が整えられています。「勝山亭」は桂離宮などを参考に建築され、林泉庭の上に建つ風雅な建物です。これらの施設は、当時の建築様式を反映しつつ、現在も貸し室として利用され、庭園の魅力をさらに深めています。
恋人の聖地プロジェクトについて
松山城二之丸史跡庭園は、和の景観と歴史的背景が評価され、全国のロマンティックな観光地を選定する「恋人の聖地プロジェクト」に参加しています。このプロジェクトは、地域の魅力を高めながら若い世代の結婚観を後押しし、地域活性化と少子化対策につなげる取り組みとして進められています。全国各地の選定地と連携し、結婚に対する前向きな空気を社会に広げることを目的としており、松山城二之丸史跡庭園もその一翼を担っています。庭園ではロマンティックなスポットとしての特性を生かし、季節イベントや展示を通じて来園者が特別な時間を過ごせる空間づくりが行われています。
恋人の聖地選定の理由
二之丸史跡庭園が恋人の聖地に選ばれた背景には、和風庭園としての美しい景観だけでなく、園内から発掘された金貨にまつわるロマンスがあります。これは日露戦争時、ロシア人捕虜の男性と日本人女性看護師の間に秘められた恋が存在した証とされています。また、結婚式の前撮り場所として非常に人気が高く、年間700件ほどの撮影が行われている点も評価されました。風情ある庭園と歴史的エピソードが重なり、訪れるカップルに特別な思い出を提供できる場所として認められたことが選定理由となっています。
カップル向け「誓いのメッセージ」掲示企画
来園したカップルを対象に、普段伝えられない思いをカードにしたためて掲示できる「誓いのメッセージ」企画が実施されています。参加は希望制で、2名1組のカップルがメッセージを記入し、園内の専用スペースに展示されます。さらに、その内容は松山城公式ホームページのブログにも掲載され、訪れた記念として残るのも魅力です。この企画は、恋人の聖地としての役割を来園者が体験できる取り組みであり、二人の絆を形にできる貴重な機会となっています。
二之丸光の庭園のSNS情報
恋人の聖地としても知られる庭園
紅葉とイルミネーション
松山城:公式
まとめ
二之丸光の庭園は、松山城二之丸史跡庭園が持つ歴史的背景と、紅葉を彩るライトアップが融合した特別なイベントです。週末限定で実施されるため、訪れるタイミングが明確で計画を立てやすい点も魅力のひとつです。聚楽亭や鯉池周辺では、多彩な樹木が光に照らされ、昼間とは異なる景観が広がります。水面に映るリフレクションや、ハート形に見える石の映り込みなど、写真映えするスポットも多く、散策をより楽しいものにしてくれます。開催日限定の抹茶席や、庭園内で行われる鉢植え花の展示販売など、訪れる人がゆったり過ごせる企画も充実しています。さらに、恋人の聖地としての展示やメッセージ企画もあり、カップルでの来園にも適しています。歴史を感じながら光の演出を楽しめる本イベントは、秋の特別な時間を過ごしたい人におすすめです。



