愛媛県東温市の山あいにある「滑川渓谷」は、数千年の歳月をかけて水の流れが削り出した幻想的な景観が広がる人気スポット。
秋になると、ナメラと呼ばれる一枚岩の川床を彩る紅葉が見頃を迎え、渓谷全体が鮮やかな赤や黄色に染まります。この記事では、滑川渓谷の紅葉シーズンの日程や見どころ、そして訪れる際の注意点などを詳しくご紹介します。
滑川渓谷の紅葉シーズンと見頃時期

滑川渓谷の紅葉シーズンは、例年10月下旬から11月中旬にかけてが最も美しい時期です。渓谷内は標高差があるため、場所によって色づきのタイミングが異なり、長い期間にわたって紅葉を楽しめます。
赤や黄に染まった木々と清流が織りなす景観はまるで絵画のようで、自然がつくり出す色彩のグラデーションが見どころです。訪れるたびに光や水面の反射が変化し、同じ場所でも違う表情を見せてくれます。特に龍の腹や中の原付近は紅葉が映えるエリアとして人気があります。
概要
見頃時期:例年10月下旬から11月中旬
場所:滑川渓谷
駐車場:5台(無料)
お問い合わせ先:東温市役所 地域活力創出課
電話番号:089-964-4414
紅葉の見頃はいつ?
滑川渓谷の紅葉の見頃は、例年10月下旬から11月上旬にかけてです。朝晩の冷え込みが始まる頃、もみじやカエデ、イチョウが一斉に色づき始めます。渓谷の奥に行くほど紅葉が早く、龍の腹周辺では11月初旬に見頃を迎えることが多いです。
天候によって時期が前後することもありますが、晴天時は木々の色が一段と鮮やかに映えます。まだ見頃前でも黄色や橙色が混ざる初秋の風景が楽しめ、季節の移ろいを感じながら散策できるのも魅力です。
渓谷全体を彩る秋の景観
紅葉シーズンの滑川渓谷は、鮮やかな赤や黄色の木々が渓谷を包み込み、清流の青とのコントラストが際立つ幻想的な風景を生み出します。滑らかな一枚岩「ナメラ」を覆うように落ち葉が舞い、水面に映る紅葉が一層の美しさを添えます。
奥の滝や龍の腹では、巨大な岩壁と紅葉が織りなす迫力ある景観が広がり、訪れる人々を魅了します。途中の遊歩道や橋の上から見下ろす紅葉も見応えがあり、歩くごとに違う表情を楽しめるのがこの渓谷の魅力です。
紅葉が楽しめるおすすめの時間帯
紅葉をより美しく楽しむなら、午前中から昼過ぎの時間帯がおすすめです。特に朝の柔らかな光が渓谷内に差し込むと、岩肌や清流に紅葉が映り込み、幻想的な輝きを見せます。
午後になると渓谷内は日陰が多くなり、やや暗い印象になりますが、その分、しっとりとした落ち着いた雰囲気を楽しむことができます。夕方近くは薄暗くなるため、明るい時間に奥の滝まで到達できるよう余裕を持った行動が望まれます。時間帯ごとに異なる紅葉の表情を味わうのも醍醐味です。
滑川渓谷とは?数千年が生んだ神秘の渓谷

愛媛県東温市の東端、皿ヶ嶺連峰県立自然公園内にある滑川渓谷は、数千年もの歳月をかけて形成された美しい渓谷です。全長約1kmにわたる川床「ナメラ」は、長い時間をかけて水の流れが岩を削り出した一枚岩で、まるで水が滑るように流れる様子からその名が付きました。
奇怪な岩壁や苔むした木々、透明度の高い清流が織りなす景観は、訪れる人々に深い癒しを与えてくれます。春の新緑から冬の雪景色まで、四季それぞれに異なる表情を見せ、自然の壮大な営みを感じられる場所です。
滑川渓谷の場所とアクセス
滑川渓谷は、愛媛県東温市の山奥に位置し、国道11号線の桜三里から南側へ約7kmほど進んだ場所にあります。車でのアクセスが一般的で、松山市内からも比較的近く、約40分ほどで到着します。最寄りの駐車場から渓谷入口までは徒歩で約25分ほど。
途中には橋や梯子があるため、動きやすい服装と滑りにくい靴が必要です。駐車場は2カ所あり、混雑時でも安心して利用できます。自然に囲まれた道中にも紅葉や清流が見られ、渓谷へ向かうまでのドライブも見どころの一つです。
「ナメラ」と呼ばれる一枚岩がつくる幻想的な風景
滑川渓谷の最大の特徴は、約1kmにわたって続く一枚岩の川床「ナメラ」です。長年にわたり水の流れが岩を削り出し、滑らかな曲線を描くその姿はまさに自然が生み出した芸術品。
川の水が岩肌を滑るように流れ、光に反射してきらめく様子は幻想的で、四季を通して異なる表情を見せます。特に紅葉の時期は、赤や黄色の葉がナメラを彩り、澄んだ水面に映り込む光景が一層美しさを引き立てます。訪れた人々を魅了する、滑川渓谷ならではの絶景です。
四季折々で変わる渓谷の魅力
滑川渓谷は一年を通して異なる美しさを楽しめる場所です。春はやわらかな新緑に包まれ、夏は清流のせせらぎと涼しさが心地よく、地元では川遊びの名所として親しまれています。
秋には紅葉が見頃を迎え、渓谷全体が赤や黄に染まり、幻想的な雰囲気を演出。冬は辺り一面が雪に覆われ、静寂の中に白銀の景色が広がります。どの季節に訪れても自然の息づかいを感じられ、訪れるたびに新たな表情と発見に出会えるのが滑川渓谷の魅力です。
紅葉の名所・見どころスポット
滑川渓谷には、自然が創り出した多彩な見どころが点在しています。なかでも「龍の腹」と「奥の滝」は紅葉シーズンに多くの人が訪れる人気スポットです。苔むした岩肌と色づく木々が作るコントラストが美しく、幻想的な雰囲気に包まれます。
さらに中の原付近では黄色の紅葉が一面に広がり、写真撮影を楽しむ人々で賑わいます。道中の景観も見逃せず、渓谷へ向かう途中にも美しい紅葉が点在。滑川渓谷全体が秋色に染まり、散策そのものが一つの見どころです。
龍の腹と奥の滝:滑川渓谷の最深部
滑川渓谷の最深部にある「龍の腹」と「奥の滝」は、渓谷の象徴ともいえる場所です。駐車場から約25分歩いた先に現れるこのエリアは、巨大な岩壁に囲まれた迫力ある空間で、まるで大自然の胎内に包まれたような感覚を味わえます。
秋には岩壁を覆う木々が赤や黄に染まり、滝の白い水流とのコントラストが見事です。水の音と紅葉の彩りが織りなす幻想的な景観は、訪れる人々を魅了します。滑川渓谷の中でも最も印象に残る絶景スポットです。
中の原付近の紅葉スポット
奥の滝から駐車場方面へ15分ほど戻った場所にある中の原周辺は、紅葉の名所として知られています。見頃の時期には黄色を中心とした木々が一面に広がり、やわらかな光に包まれた穏やかな雰囲気が漂います。
取材時には見頃直前でも、その美しさに多くの人がカメラを向けていました。渓谷の奥に比べて歩きやすい道が多く、小さな子ども連れでも安心して紅葉を楽しめます。色づきの進み具合により、時期ごとに異なる表情が見られるのも魅力の一つです。
渓谷への道中で楽しめる紅葉ポイント
滑川渓谷の魅力は、目的地だけでなく道中にもあります。国道11号線から県道302号線を経て九騎(くき)地区へ向かう途中には、取材班もおすすめする紅葉の名所が点在しています。
山間を進むにつれて木々の色づきが増し、車窓からも美しい景色を堪能できます。渓谷入口付近ではすでに紅葉が始まり、歩き出す前から秋の雰囲気を楽しめるのも嬉しいポイントです。訪れる途中の道のりさえも、滑川渓谷の紅葉体験の一部といえるでしょう。
散策の魅力と撮影スポット
滑川渓谷は、歩くだけで自然の美しさを全身で感じられる散策スポットです。清流の音を聞きながら滑らかな岩肌の上を進む遊歩道は、紅葉の季節には特に魅力的です。
道中には大小さまざまな撮影スポットが点在し、どこを切り取っても絵になる風景が広がります。ツルリとした岩盤や苔むした岩壁、木の根がむき出しになった小道など、自然の造形美を間近で感じながら歩くことができます。
歩みを進めるたびに景色が変わり、カメラ片手の散策が楽しくなる場所です。
渓谷内の遊歩道と撮影ポイント
渓谷内の遊歩道は整備されており、自然を感じながらゆっくり散策できます。滑川という名の通り、岩盤の上を滑るように流れる清流が続き、光が差し込むたびに水面が輝きます。
橋や梯子を渡る箇所もあり、ちょっとした冒険気分を味わえるのも魅力です。遊歩道沿いには撮影に適したポイントが多く、川の流れと紅葉、岩肌のコントラストを生かした構図が人気です。カメラ愛好家はもちろん、スマートフォンでも十分に美しい写真が撮影できるエリアです。
イチョウやモミジが映える撮影スポット
滑川渓谷には、イチョウやモミジが美しく色づく場所が点在しています。渓谷を歩いていくと、黄色く輝くイチョウの葉や、赤く染まったモミジが目を引く撮影スポットがいくつも現れます。
光が差し込む角度や水面への映り込みによって、時間帯ごとに異なる表情を見せるのも魅力です。苔むした岩肌と紅葉のコントラストが特に美しく、どこを切り取っても風情ある一枚が撮影できます。紅葉と清流、岩の質感が調和する渓谷ならではの写真が楽しめます。
奥の滝まで行かなくても楽しめる絶景エリア
滑川渓谷の魅力は、奥の滝だけではありません。渓谷入口から少し進んだ場所にも、見応えのある紅葉や清流の景色が広がっています。イチョウやモミジが並ぶ遊歩道沿いは特に人気で、家族連れや小さな子どもと一緒でも無理なく楽しめるのが特徴です。
川の流れや木々の彩りが重なり合う場所では、足を止めて写真を撮る人の姿も多く見られます。奥まで行かずとも自然の美しさを十分に味わえる、アクセスしやすい絶景エリアです。
訪れる前に知っておきたい注意点
滑川渓谷を安全に楽しむためには、事前の準備が欠かせません。渓谷内は水辺を歩く場所が多く、岩肌が非常に滑りやすいため、足元には十分な注意が必要です。
季節や天候によっては道がぬかるむこともあり、特に紅葉シーズンは多くの観光客で賑わうため、時間に余裕をもって行動するのが望ましいです。また、渓谷内は日陰が多く気温が低めなので、防寒対策も忘れずに。
自然環境を守るため、ゴミの持ち帰りも徹底しましょう。
滑りやすい川床と靴選びのポイント
滑川渓谷の川床は「ナメラ」と呼ばれる一枚岩で構成されており、名前の通り非常に滑りやすいのが特徴です。特に水が流れている部分は苔や水膜で足を取られやすく、転倒の危険があります。
そのため、スニーカーなどの運動靴、もしくは防水性のある滑り止め付きシューズを着用するのがおすすめです。ヒールやサンダルは厳禁です。雨上がりや朝夕の時間帯は特に足元が濡れやすいため、慎重に歩くことが大切です。安全な靴選びが快適な散策の第一歩です。
駐車場情報とアクセスルート
滑川渓谷へは、国道11号線の桜三里から県道302号線に入り、山道を約7kmほど進むと到着します。車で行けるのは渓谷入口手前の駐車場までで、そこから徒歩で渓谷内へ向かいます。
駐車場は2カ所あり、満車時には手前の駐車スペースも利用可能です。国道から渓谷まではおよそ15分ほどの道のりで、途中にも紅葉が楽しめるポイントがあります。
山道はカーブが多いため、安全運転を心がけましょう。公共交通機関は整備されていないため、車でのアクセスが基本となります。
服装や持ち物のアドバイス
滑川渓谷は気温が低く、特に秋冬は冷え込みやすいため、防寒できる服装が必要です。重ね着ができるジャケットや、濡れても乾きやすい素材の服装が理想的です。川沿いを歩くため、多少の水しぶきや濡れを想定してタオルを持参すると便利です。
滑りやすい場所が多いので、両手を自由に使えるリュックタイプのバッグがおすすめです。足元を冷やさないために厚手の靴下を履くのも有効です。安全で快適な散策を楽しむためには、服装と装備の準備が欠かせません。
滑川渓谷の季節ごとの楽しみ方
滑川渓谷は、四季を通して異なる自然の姿を見せてくれる場所です。春にはやわらかな新緑が広がり、夏には清らかな流れが涼を呼び込み、秋は紅葉が渓谷を彩り、冬には雪が舞う静寂の世界に包まれます。
どの季節に訪れても自然の息づかいを感じられるのが魅力で、訪れるたびに新しい発見があります。特に季節ごとの光や水の表情が豊かで、写真愛好家にも人気のスポットです。自然が生み出す色や音を五感で楽しめるのが滑川渓谷の大きな魅力です。
春の新緑と夏の清流遊び
春の滑川渓谷は、やわらかな若葉が芽吹き、渓谷全体が淡い緑に包まれます。岩肌の間から流れる水が光を受けてきらめき、穏やかな風景をつくり出します。夏になると清流が涼を届け、地元の人々や子どもたちが川遊びに訪れる季節です。
透明度の高い水が一枚岩の上を流れ、天然の水遊びスポットとして親しまれています。木々の緑と水の青のコントラストが美しく、暑さを忘れるような心地よい時間を過ごせるのがこの時期の魅力です。
秋の紅葉と冬の雪景色
秋の滑川渓谷は、赤や黄色に染まる木々が渓谷全体を彩り、幻想的な景観を生み出します。ナメラの岩肌や清流に紅葉が映り込み、息をのむような美しさを見せる季節です。散策路の随所で鮮やかな景色が楽しめ、訪れる人々を魅了します。
一方、冬になると辺り一面が雪化粧し、渓谷は静寂に包まれます。白銀の世界と凍る清流が織りなす風景は荘厳で、四季の中でも最も静かで神秘的な表情を見せます。自然の力強さと優しさを同時に感じられる季節です。
四季を通じて感じる自然の美しさ
滑川渓谷は、季節ごとにまったく異なる魅力を見せる自然の宝庫です。春は生命の芽吹きを感じ、夏は清流の涼しさに癒され、秋は紅葉の彩りに包まれ、冬は雪景色の静けさに心が和みます。
その変化をゆっくりと楽しむことで、自然の持つ時間の流れや生命の営みを実感できます。訪れるたびに新しい景色に出会えるのがこの渓谷の魅力であり、一年を通じて訪れる価値のあるスポットです。どの季節も自然の表情が美しく、何度でも足を運びたくなる場所です。
のSNS情報
落ち葉の絨毯
秘境
県道302号沿いの紅葉が綺麗
まとめ
滑川渓谷は、長い年月をかけて自然がつくり上げた神秘的な景観と、四季折々の表情が魅力の渓谷です。中でも紅葉シーズンには、赤や黄に染まる木々と清流が織りなす美しいコントラストが訪れる人々を魅了します。
「ナメラ」と呼ばれる一枚岩の川床や、迫力ある「龍の腹」「奥の滝」など見どころが多く、自然の造形美を間近で感じることができます。滑りやすい岩場が多いため、運動靴や防寒対策を忘れずに安全に散策を楽しみましょう。
春の新緑、夏の清流、秋の紅葉、冬の雪景色と、一年を通して訪れる価値のある場所です。自然の息づかいを感じながら、静かで豊かな時間を過ごせる愛媛屈指の癒しスポットです。



