「大山祇神社産須奈大祭(うぶすなたいさい)」は、旧暦8月22日前後に執り行われる大三島最大の秋祭りです。(2025年10月11日〜10月12日開催)
太陽の光が短くなり始める季節を神様の衣替えになぞらえ、五穀豊穣や海上安全、国の安泰を祈願します。
大三島各地から獅子舞や山車が集まり、華やかな奉納の舞や、神輿とともに約4キロを練り歩く壮大な御旅行列が繰り広げられる、まさに島を挙げての伝統行事です。
大山祇神社産須奈大祭の日程

大山祇神社の産須奈大祭は、旧暦8月22日に行われる伝統的な秋祭りで、2025年は10月11日(土)から12日(日)にかけて開催されます。
大祭に先立ち、旧暦8月21日の午前6時頃には「鎮疫宮出祭」が執り行われ、翌22日正午30分からは祭りの中心となる「産須奈大祭」が行われます。さらに22日の夜10時頃には「鎮疫宮入祭」が斎行され、二日間を通じて地域全体が祭礼の雰囲気に包まれます。
会場は大山祇神社およびその周辺で、島内各地からの参加によって賑わいを見せ、古式ゆかしい伝統を今に伝えています。
概要
開催日時:2025年10月11日〜10月12日
場所:大山祇神社
お問い合わせ先:大山祇神社
電話番号:0897-82-0032
大山祇神社産須奈大祭とは

神様の衣替えになぞらえた伝統行事
大山祇神社の産須奈大祭(秋祭り)は、太陽が出ている時間が短くなり始める旧暦8月22日前後に、神様の衣替えになぞらえて執り行われる伝統行事です。この時期を境に、神様も衣を改めると考えられ、地域の人々はその節目を祝います。
大三島内の各地区から獅子舞や山車が神社に集結し、奉納後には御旅行列が行われるなど、地域を挙げての盛大な祭礼です。神前での舞や神輿の渡御は、古代から続く信仰と文化を今に伝える貴重な場でもあります。
旧暦8月22日前後に行われる秋祭り
産須奈大祭は、毎年旧暦8月22日直近の日曜日に合わせて催されます。2025年は10月11日から12日にかけて行われ、二日間にわたり島内全体が祭り一色に染まります。
旧暦8月21日の早朝には「鎮疫宮出祭」が、翌22日には「産須奈大祭」と「鎮疫宮入祭」が斎行され、古式ゆかしい神事が続きます。地域の人々が心を一つにして準備に携わり、獅子舞や山車を奉納する姿は、古代から脈々と受け継がれてきた信仰心と絆を感じさせる重要な秋祭りです。
国土安泰・五穀豊穣・海上安全を祈る祭典
この大祭は、国土の安泰や民族の繁栄、五穀豊穣、そして海上の安全を祈る目的で行われる荘厳な祭典です。
古代には白猪や雉などを生贄として神に献供していましたが、一遍上人によって禁止され、その代わりに獅子の狩姿を奉納するようになったと伝えられています。
これが現在に続く獅子舞奉納の起源とされ、大祭の中心的な見どころのひとつとなっています。華やかな奉納と神輿の渡御は、神人一和の精神を体現する伝統行事です。
見どころ
島内各地から集まる獅子舞と山車の奉納
産須奈大祭では、大三島内の各地域から獅子舞や山車が大山祇神社境内に集結し、五穀豊穣や海上安全を祈り奉納されます。拝殿前で披露される獅子舞は地域ごとに特色があり、きらびやかな衣装や舞の迫力に多くの参拝者が魅了されます。
島全体が一体となって盛り上がる様子は、この祭りならではの大きな見どころです。
古式装束をまとった神官と三基の神輿による御旅(おたび)
大祭当日、神官は平安朝から吉野朝に至る華やかな古式装束をまとい、三基の神輿とともに大山祇神社から台の三島神社(御浜殿)までの道のりを進みます。
この行列は「御旅(おたび)」と呼ばれ、神聖な雰囲気と豪華な装いが相まって、観る人々を荘厳な世界へと誘います。まさに伝統の重みを感じられる瞬間です。
約4kmにわたる御旅行列が織りなす華麗な時代絵巻
御旅の行列は、大山祇神社から御浜殿までの約4kmにわたり続きます。
獅子舞や毛槍をはじめとした供奉者たちが揃い、豪華な神輿とともに進む光景は、一大絵巻さながらの壮観さです。
島内全域が参加するこの行列は、地域の伝統と誇りを表現するもので、見る人々に強い印象を残します。
獅子舞奉納の由来と歴史
古代の大祭では、神前に白猪や雉を生贄として献供していましたが、一遍上人がこれを禁じたことで、代わりに獅子の狩姿を奉納するようになりました。これが大三島における獅子舞奉納の起源とされています。
その歴史は島内に受け継がれ、現在も産須奈大祭で欠かせない要素となっています。伝統と信仰の深さを伝える貴重な文化です。
まとめ
大山祇神社の産須奈大祭は、旧暦8月22日前後に行われる大三島最大級の伝統行事で、神様の衣替えになぞらえて五穀豊穣や海上安全を祈る祭りです。
島内各地から獅子舞や山車が集まり、華やかな奉納が行われた後、神官と三基の神輿を中心とした御旅行列が大山祇神社から台の三島神社までの約4kmを進みます。延々と続く行列はまさに壮大な絵巻物のようで、訪れる人々を魅了します。
地域の誇りとして古くから受け継がれてきたこの祭礼は、国土安泰や人々の繁栄を祈るとともに、伝統文化を後世に伝える貴重な場となっています。