愛媛県久万高原町にある国指定名勝・古岩屋(ふるいわや)は、白くそびえる礫岩の岩肌と赤や黄に染まる紅葉が織りなす壮大なコントラストで知られる絶景スポットです。
隣接する古岩屋荘や四国霊場第45番札所・岩屋寺周辺では、10月下旬から11月上旬にかけて紅葉が見頃を迎え、遊歩道を歩きながら渓流や奇岩を彩る紅葉を楽しめます。
天然温泉や地元食材を使った料理、そして幻想的な紅葉谷ルートなど、見どころ満載の秋の古岩屋をじっくりご紹介します。
古岩屋荘・岩屋寺周辺の紅葉の見頃時期

古岩屋荘や岩屋寺周辺の紅葉は、例年10月中旬頃から色づき始め、10月下旬から11月上旬にかけてが最も美しい時期です。白くそびえる礫岩の岩肌を背景に、赤や黄に染まった木々が鮮やかに映えます。
特に11月初旬には見頃を迎え、天候に恵まれれば約2週間ほど紅葉を楽しむことができます。また、紅葉まつりや屋台の出店もこの時期に合わせて行われるため、景観と共に地域の秋の風情を満喫できます。
日程
開催時間:例年10月中旬~11月上旬
場所:国民宿舎 古岩屋荘
電話番号:0892-41-0431(休館日・水曜日)
紅葉する木の種類
古岩屋周辺では、モミジやカエデを中心に、イチョウなど多彩な木々が色づきます。真紅や黄金色の葉が白い礫岩の岩壁に映え、赤・黄・白のコントラストが古岩屋ならではの美しさを作り出します。遊歩道沿いや渓流付近では、木々の色づきが水面に映り込み、幻想的な雰囲気を演出。岩肌に自生するイワマツやセッコク、ウチョウランなどの植物も彩りを添え、自然の多様な表情を楽しめるのが魅力です。

古岩屋(ふるいわや)の見どころ
巨大な礫岩峰と紅葉のコントラスト
古岩屋は高さ60〜70メートルにも及ぶ巨大な礫岩峰が連なり、国指定の名勝にもなっている自然の造形美が魅力です。白くそびえる岩壁に、赤や黄に染まる紅葉が彩りを添える光景は圧巻で、まるで一枚の絵画のよう。
長年の水の浸食によって形成された岩肌には無数の穴が見られ、自然の力強さと繊細さを同時に感じられます。秋の晴れた日には、陽光に照らされた紅葉が岩壁に映え、幻想的な雰囲気を演出します。
遊歩道から眺める絶景
古岩屋の麓には渓流沿いに遊歩道が整備されており、四季折々の自然を間近に感じながら散策できます。紅葉シーズンには、清流のせせらぎと紅葉の色彩が織り成す絶景が訪れる人を魅了します。
歩きやすい道のりで、家族連れや写真愛好家にも人気です。駐車場からすぐ下りた直瀬川からの眺めは特に美しく、紅葉と巨岩が一体となった風景を堪能できます。
希少植物と自然観察
古岩屋の岩肌には、イワマツやセッコク、ウチョウランなどの希少植物が自生しています。これらの植物は険しい岩壁や高所に生育しており、自然の生命力を感じさせます。
春から秋にかけては、岩肌に咲く小さな花々を観察することもでき、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。望遠鏡を持参すると、岩壁の高い位置に咲く花々までしっかり観察でき、自然観察好きにもおすすめのスポットです。
不動尊と紅葉谷ルートの魅力
礫岩「不動岳」に祀られる不動明王
古岩屋の奥に位置する不動岳には、巨大な礫岩の大甌穴の中に不動明王が祀られています。この不動明王像は一木造りで、高さ5メートルを超える圧巻の存在感を放ちます。
秋には周囲が紅葉で包まれ、赤や橙の葉と不動明王の背後に描かれた火炎が共鳴し、荘厳で神秘的な雰囲気を作り出します。古くから修験者信仰の場として知られ、訪れる人々に静寂と力強さを感じさせる場所です。
紅葉谷ルートの見どころ
不動尊へと続く紅葉谷ルートは、自然と歴史を同時に楽しめる人気の散策コースです。遊歩道沿いには、正岡子規の句碑やドラマのロケ地が点在し、歩くたびに新たな発見があります。
秋の紅葉シーズンには、谷を包む木々が鮮やかに色づき、光と影が織りなす幻想的な光景が広がります。紅葉を眺めながら、文学と信仰、自然が融合した穏やかな時間を過ごすことができます。
国民宿舎 古岩屋荘の楽しみ方
温泉と絶景の宿
古岩屋荘は、古岩屋の目前に立つ天然温泉付きの宿泊施設です。日帰り入浴も可能で、散策やサイクリングの後に立ち寄るのに最適です。
大きなガラス窓からは、紅葉や巨岩が織りなす絶景を眺めながら湯に浸かることができ、疲れを癒しながら四季の自然美を堪能できます。入浴後には休憩所でゆったりと過ごせるほか、館内には食堂も併設されており、紅葉を眺めながらくつろげる空間が整っています。
地元グルメを堪能
古岩屋荘の食堂では、地元食材を使った料理が人気です。名物の「キジそば」は秘伝のだしが効いた上品な味わいで、うどんとしても楽しめます。
また、地元産の猪肉を使った「石鎚いのししカレー」も好評で、紅葉の絶景を眺めながら味わうと格別です。季節ごとに異なる食材を使った料理もあり、愛媛ならではの素朴で温かみのある食の魅力を楽しむことができます。
レンタルサイクルで自然満喫
古岩屋荘ではレンタルサイクル(有料)が用意されており、周辺の里山や渓流沿いをのんびりと走ることができます。車では見落としがちな小さな風景や自然の香りを感じながら、久万高原の穏やかな田園風景を堪能できます。
紅葉シーズンには、色づいた山々や渓流を背景にしたサイクリングが特におすすめ。体を動かしながら、古岩屋の自然をより深く味わうことができます。
周辺のおすすめ観光スポット
岩屋寺(四国霊場第45番札所)
古岩屋からほど近い場所にある岩屋寺は、四国八十八カ所霊場の第45番札所として知られています。巨大な礫岩の岩壁に囲まれた寺院は迫力があり、紅葉の時期にはその岩肌を背景に赤や黄の葉が映え、幻想的な美しさを見せます。
古岩屋と同様に自然と信仰が調和した景観が魅力で、秋には参拝と紅葉狩りを同時に楽しむことができます。岩屋寺周辺も静寂に包まれ、心落ち着く時間を過ごせるスポットです。
久万高原ふるさと旅行村・味覚狩りスポット
松山方面から古岩屋へ向かう県道12号沿いには、秋の味覚を楽しめる観光スポットが点在しています。ブルーベリー、リンゴ、ブドウなどの味覚狩りができる農園が多く、季節ごとに旬の果実を味わうことができます。
さらに「久万高原ふるさと旅行村」では、自然の中でのんびり過ごしたり、地元文化に触れる体験も可能です。紅葉とともに、秋ならではの味覚と高原の爽やかな空気を満喫できる立ち寄りスポットです。
のSNS情報
古岩屋荘は日帰り入浴が可能
色付きが良い
古岩屋荘は久万営業所からバスで約15分
まとめ:紅葉と自然、癒しの温泉を一度に楽しむ秋旅
古岩屋荘と岩屋寺周辺は、紅葉、奇岩、温泉、そして地元グルメを一度に楽しめる秋の人気観光地です。白くそびえる礫岩の岩壁と赤や黄に染まる木々のコントラストは、まるで絵画のような美しさ。
遊歩道を歩けば、渓流のせせらぎと共に紅葉のトンネルを抜ける贅沢な時間が過ごせます。散策後は古岩屋荘の天然温泉で疲れを癒し、地元食材を使った料理を味わうのもおすすめ。
10月下旬から11月上旬にかけてが最も美しい時期で、自然と文化、癒しをすべて満喫できる秋旅が楽しめます。